建物登記

建物登記

建物の所有権の明確化のためにも建物登記は速やかに行いましょう

土地家屋調査士が取り扱う建物登記では、建物の「所在」「家屋番号」「種類」「構造」「床面積」などが記載されます。

「所在」「家屋番号」で建物の場所を特定し、どんな用途で使用している建物かを「種類」で、建物の主な材質・屋根の種類・何階建かを「構造」で、各階の大きさを「床面積」で表します。

建物を新築した場合には、登記記録を新たに設ける建物表題登記。建物を取壊した場合は、登記記録を抹消する建物滅失登記。
増改築などにより建物に変更が生じた場合には、登記記録の内容を変更する建物表題部変更登記をそれぞれ申請する必要があります。

現在は建物を建てた際、登記をするのが当たり前となっていますが、昔は借金をすることなく新築することも多く、その際、登記をしないということも多かったようです。
そのため古い建物には、未登記建物に該当する場合があります。
建物の新築や増築、リフォームなどに際し、担保物件が未登記であったり、現況と一致していない場合、金融機関から融資が受けられない場合があります。
そういったリスクが未登記建物にはありますし、なによりその建物の所有権の明確化のためにも建物登記は速やかに行いましょう。

建物登記のそれぞれの種類

「建物表題登記」 家を新築した

「建物表題登記」 家を新築した

建物表題登記とは、建物を新築し建物として既に存在しているのに未だその登記がされていない場合に初めて登記簿の表題部を開設する登記です。
建物を新築した場合、所有者に発生する、登記の申請義務によってなされる登記です。

  • 建物を新築された方
  • 建売住宅を購入したとき

「建物表題変更登記」 家を増築した

「建物表題変更登記」 家を増築した

建物を増築することによって床面積が増えたり、建物の用途を変更した時にする登記です。
また、物置などの附属建物を増築した時などにもこの登記が必要です。

  • 自宅の一部を改造してお店を営業しはじめた場合
  • 増築した場合

「建物滅失登記」 家を取り壊した

「建物滅失登記」 家を取り壊した

建物が、解体工事や天災などで現地に存在しなくなった場合に、法務局の登記記録(登記簿)を閉鎖する登記のことを建物滅失登記といいます。
自分の土地に、数十年前に取壊された建物の登記が残っており、その名義人が居所の分からない他人であるというケースでも、建物滅失登記が可能な場合がありますので、ご相談ください。

  • 建物の取壊しをされたとき
  • 天災などで建物が消失してしまったとき

建物登記に関するよくある質問

新しく建物を建てたときはどうすればよいのですか?

新しく家を建てたときは、「建物表題登記」の申請を法務局にする必要があります。
「建物表題登記」をすることにより、建物所有者の住所氏名・建物の所在・種類・構造など、建物を識別するために必要な事項が不動産登記簿の表題部に記録されます。

建物を取壊しましたが、登記が必要でしょうか?

建物を取壊した場合、取壊しの日から一ヶ月以内に建物滅失登記をしなければいけません。
これをそのままにしておくと、建物がなくなったのにもかかわらず、登記記録だけが残ってしまうことになります。

大幅に変更のない増築または一部取り壊しでも建物表題変更登記をする必要があるのですか?

軽微な増築・一部取り壊しの場合であっても、床面積が増減したり、屋根を葺き替えて構造が変わった場合など建物表題変更の登記をする必要があります。

建物は境界線からどれくらい離れていないといけないの?

境界線ぎりぎりに建物を建築してしまうと、日照やプライバシーの面で問題が発生します。
ですから、民法では『建物を建てるには、境界線から50cm以上離さなければならない。』と規定しています。